光も闇もないような空虚な宇宙の底にいる君
悲しみはないが悲しくないわけではない
もちろん喜びはない
恐れはないが恐ろしくないわけではない
もちろん望みはない
あるのは虚無に満たされた自我のみだね
それでかまわないから
じっとしていてかまわないから
もう少しだけ待っていて
祈っているよ
君を知らない君の知らない誰かが祈っているよ
君の宇宙は私の宇宙なのだから
君も私もどこかの誰かなのだから
誰かの祈りはいつだって君を包んでいることに気がついてほしい
宇宙のすべての祈りは万物にもれなく捧げられます
祈りは君を照らさない
祈りは君を包むのみ
祈りに抱かれた君はいつか必ずそれに気づき顔を上げる
無理はしなくてもいい
眠くなるまで柔らかくしなやかな祈りに包まれてたらいい
いずれ心が魂に寄り添う頃
君は必ず立ち上がりたくなる
もういいかい?
君の魂に問いかけてごらん
なんとなく魂が落ち着いているように感じたら
もう君は立ち上がりかけている
もういいね?
君の魂に問いかけたならきっと聞こえる
うん、いけるかも
見上げてごらん
宇宙は祈りに満ちていると君は知るだろう
少しずつ立ち上がる君を包む祈りは光を宿しはじめる
君は祈りに命を与えたのだ
そのときどこかの誰かの祈りは報われる
君が君を見捨てようとしても、どこかの私は君と共に歩みたい
だからどこかでうずくまる君に
どこにいても祈ります
君が祈りに命を与えてくれるまで
君が祈りを照らす明かりになってくれるまで
いつまでも祈ります
さぁもういいね
一緒に行こう
一歩が出なければ半歩でも
半歩が出なければ1ミリでもいい
何時間も何日も君と私が進み続けたら
その痕跡はやがてどこかでうずくまりかけている誰かさんの道しるべ
さぁ進もう
顔を上げて胸を張って美味しいものを食べに行こう
おや? その笑顔、宇宙が喜んでいる
どこへ行こう? どこへでも!
お楽しみはこれからさ!
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